揚げ足をとってみましょう

考えちゃいますねぇ…。

確かに,「一般化」の問題だと認識してます。いわゆる「ら抜き言葉」を筆者が遣うことはありませんけど,他者が喋ることを認識できます。若干の違和感はありつつも,「しょうがねぇか」くらいに思いつつも,わかります。

これ,わりと最近のことかと思ってたら,横井庄一さんが婚約会見で,遣ってたんですね。それが何年前かは知りませんが,「かなり昔」は確実。ですんで,少なくとも,その頃から遣われてたことになります。当然『ドンタコス』のCMよりもかなり以前です。

しばしばネタにされる「破天荒」ってのも,原義とは違う意味で遣われることが少なくありませんね。平成ノブシコブシ吉村崇さんは,ホントの意味も知った上で「破天荒」って自称してるようです。知ってて遣うのは,どうだか…,って気がしなくもありませんが,誤用が一般化した今となると,そんな「誤用」が普通になるべきなのかもしれません。

どうやら「穿った見方」ってのも,多用されるのは,本来の意味ではないそうですね。これ,筆者,遣おうとして慌てて調べて,知りました。つまり,偉そうにしてる筆者もつい最近まで勘違いしてた,ってことです。単純に「穿った見方」っていうと,ちょっとナナメから見た感じ,みたいな意味になりがちですが,実は,「穿つ」ってのは「物事を深く掘り下げて,本質を的確に捉える」みたいな意味らしく,つまり「穿った見方」は本来,「鋭い視点で捉える」みたいな意味なんだそうです。

でも,こんな本来の意味で遣われてますかねぇ…? 「気が置けない」も,最近はわりといろんなところで扱われるようになってるせいで,本来の意味も知れ渡ってる気がしますけど,悪い意味に解釈されることのほうが多い気がします。

以前にも「一丁締め」で書いたように,上司が間違ってた場合,困りますよね。職場の飲み会の最後に,上司に「さて,『一本締め』で締めてくれ」っていわれると,悩むでしょ。

今どきですから,「一丁締め」と「一本締め」くらいは知ってるはず。いや,でも,このオヤジは,知らないかもしれない。いろいろ考えた末に,「一本締め」ってことで,「ちゃんちゃんちゃん・ちゃんちゃんちゃん・ちゃんちゃんちゃん・ちゃん」って正しい「一本締め」をやったら,「それは『三本締め』だろ!」って怒鳴られちゃったら…。

もちろん,間違ってるのは上司です。今どきは,いろんな番組で「一丁締め」ってのが「ちゃん」1度だけ,ってことを報じてますから,「それを当然,知ってるはず」と踏んだら,この上司,知らずに怒られた,と。最悪のパターンです。

同様のことが,大卒の飯田覚士選手の「左回り」にもありますね。繰り返しになりますけど,手を握って見たときの親指の向いてるほうで「右回り」,「左回り」を判断してください。

すると,右手を握った際に,その右手の親指の向いてる方向,つまり「時計回り」が「右回り」なんですね。ちょっとややこしいのは,この「右回り」が,左に動いてること。そのせいで,これを「左回り」と間違ってる人が多すぎます。飯田選手を筆頭として,ね。大学で出ても,ダメなヤツぁダメです。入試でエンピツ転がしてたと想像されます(これ,筆者が実際にやったところ,試験官に注意されました)

これには実害があって,ラウンド間に「『左回り』しろ,って,いっただろ!」って勘違いで怒鳴られることがあるんですね。「お前の『左回り』が間違ってんだろ」っていいたくても,日本式の上下関係の中ではいえません。間違ったヤツが,正義になっちゃいます。最悪でしょ。お前が間違ってんだよ。

果たして,こういうことを,いつになったら変更すべきか,悩みます。「一般化したら」って思ってても,ちょいちょいクイズ番組とか雑学コーナーとかで,「ホントはこういう意味です」ってなことをやりますから,余計に深みにハマっていきます。悪い表現をすると「バカの天下」になります。

どうしていいんだか…。自戒も込めて,自信満々のバカ,ってのが,タチ悪すぎますよね。しかも,そいつが思いの他,肉体派だったら…。貞操の危機です。

というわけで,12日(月)に放送された『WOWOWエキサイトマッチ』が,これまたインチキ発言連発でしたんで,揚げ足をとってみました。以下,放送開始からのおおよその経過時間と,疑惑の発言を挙げていきます。

印象よりは「まとも」でしたけど,それでも,ツッコミどころ満載でした。不適切発言が多すぎます。もし,これにイチイチ,アナウンサーが訂正を入れてたら,放送になんないでしょうね。全面的に「ピー」音かもしれません。そのほうが興奮度が高くなるかもしれませんけど…。あ,発言は敬称略です。

これねぇ,わりと重大だと思うんですね。だって,アニキは,あの大手の技術責任者なんでしょ? なのに,知らなすぎます,って。

名前は伏せますが,ずいぶん前に,ある競技で,股割りもできる外国人選手が亡くなりましたね。また,そうでなくとも,あの選手,気の毒なくらいに打たれ脆かったでしょ。

もちろん,体は頑丈でしたが,アゴを叩かれると,気の毒なほどにコテッと倒れることがありました。で,危惧してたら,亡くなっちゃいましたね。いや,笑いごとじゃありませんよ。

体の硬い選手,ってのは,後天的に柔軟運動をやって,股割りができるようになったとしても,先天的(?)な頑丈さは向上しません。「コテン」は続くんですね。たぶん,治りません

「たぶん」ってのは,実際のところ何歳で決まるかの検証ができないからなんですね。だって,1歳や2歳の子どものアゴを叩いてみる度胸なんて,ないでしょ? 「1歳で体の硬い子の打たれ強さはどうか?」ってことを疑問に思ったとして,試しようがありません。ですんで,この「体の硬さ」がホントに先天的なモノなのか,1歳2歳で決まるモノなのか,ってのは,わかりません。

でも確実なのは,ボクシングをやるような年齢,まぁ,小学校低学年ですでに,「手遅れ」ってことですね。6,7歳で柔軟運動をやって体が軟らかくなったとしても,打たれ強さは向上しません。そういう意味では,「才能」っていっちゃっても,いいかもしれないとさえ,思ってます。

で,Gary Corcoranは,ガチガチでした。初回でしたかね,ジャブ食って,バタバタッってしちゃったくらいにガチガチ。

でも浜田氏,「この選手は軟らかいんで…」,ですって。おいおい,何を見てんだよ,って感じ。こんなのが指導者をしてる,って,どうなんでしょうか? カネの力で,何とかしよう作戦ですかねぇ…。硬いもんは硬い,って,いえよ。それとも,ホントにまるでわかってないんでしょうか? 「ホンモノ」なんでしょうか?

Corcoranは,確かに,上体を振ることを心がけてるようでした。でも,「柔らかく使う」と「軟らかい」は,まったくの別モノですからね。それを認識できてない,ってのは,指導者として最悪だと思います。解説者としては,もちろんですけどね。

アニキの口癖を使うなら,「ある意味,『壊し屋』ですね」。カネで何とかなるとも思えませんが…。

これは以前にも書いたように,誤解があり得ます。ナレーション,わかってんだかどうだか…。

パンチの評価は,「ダメージ」では見ません。単純に,そのパンチが強かったか,みたいなことを「採点者が評価」します。

「ダメージ」っていっちゃうと,食った側の頑丈さが関わってきちゃうでしょ。異常に頑丈な選手と,気の毒なくらいに脆い選手とで,変わってきちゃいかねません。

でも,評価するのは,その「食った側」を完全無視。もちろん,「あ,効いちゃった」って見た目でわかっちゃうようなドタバタぶりを見せちゃったらダメですけど,「効いたかも?」は邪推です。忖度しすぎ。「効いたかも? でも,頑丈だから,大丈夫だろう」ってな考えは排除して,もっと単純に「パンチだけ」を見る必要があります。

横分けオヤジ,わかってんだったら,「効いたか否かは無関係」って,断言しろや。わかってないんでしょうけど。

これも以前に書いたように,何でもアメリカ読みしちゃう傾向の強いMichael Buffer氏が,「Benjy Esteves」氏を「エステベズ」って発音しました。

ちょっと調べたところ,Esteves氏は両親がプエルトリコからアメリカに移住したらしいんで,スペイン語読みすべきな気がするんですね。ですんで,ケツの「s」は濁らないはず。「エステベス」のほうに馴染みがあることと想像します。

でも,Buffer氏は頑なにアメリカ読み。そりゃ,ブーイングも浴びます,ってね。メキシコの英雄「Chávez」を「チャベーズ」,「González」を「ゴンザレーズ」ですもん。「児島さん」を「大島さん」どころの間違いで済みません。

ただ,アメリカに移民したら,何代目からアメリカ読みすべきか,っていう問題もあるんですよねぇ…。

これまた以前から書いてるように,賞賛対象が「パンチ」であることを,英語で略すことは「あり得ません」。ですんで「Nice Body Punch!」みたいにいいます。「ナーイス・ボディ」は,「素晴らしい肉体」ですからね。

怖いでしょ,アニキが「素晴らしい肉体」ですよ。あの青々としたヒゲ剃り跡のアニキが「素晴らしい肉体」

もう,いろいろと覚悟しますよね。「一生,ないと思ってたのに…」ってことまでも…。アニキに「素晴らしい肉体」っていわれちゃったら…。

この考え,いい加減に改めませんかね?

例えば,さほど強打者でもなかったBernard HopkinsÓscar De La Hoyaをフィニッシュしたのは,何だったでしょうか?

あるいは,こちらは強打者だった内山高志選手がフィニッシュに多用したのは,何だったでしょうか?

いずれも,左の腹打ちだったでしょ。悶絶させてたでしょ。

腹打ちを,「じわじわ効く」とか,「誘い水」的に軽視する,ってのは,もうやめるべきでしょ。それ自体が十分にフィニッシュになり得るんですもん

それを啓蒙する義務が,解説者にはあると思うんですけど,解説者が率先して軽視発言ですよ。

あ,ビートたけしさんが,自身を「ごはんのようなタレント」になりたい,ってなことをいってた記憶があります。つまり,「おかず」はいろいろあっても,メインとなる「ごはん」でありたい,と。

腹打ちを「おかず」視しちゃうのは,もう,やめませんかねぇ…? 腹打ち,それ自体を目的として,メインにしちゃっていいはず。解説者,それを啓蒙しろよ。せめて,そのくらいのことを,やれよ。

これも以前に書いたことですけど,英語で普通に「fighter」っていったら,それは「闘う人全般」を指して,ガンガン突っ込む人を指すことはありません。面倒なんで,詳細は,リンク先へ。

これも以前に書きましたね。ただ,日本語以外の言語をカナで表すのが難しいことくらい,ちょっとは理解してるつもりです。

例えば,役者の「オードリー・ヘップバーン」と,ローマ字の「ヘボン式」は,ともに「Hepburn」で,同じなんですね。でも,カナ表記は異なります。

今の筆者だったら「ヘップバーン」って表記にする気がしますけど,「ヘボン」も全否定はできません。そのくらい,まぁ,「どっちでもいい」感じです。

が,「Saunders」を「サンダース」ってのは,ちょっと違いすぎやしないか,って,思いますね。まぁ,いいとしましょう。

そのSaunders,入場直後に左手で鼻を拭ってたんで,構え通りに左利きなのかと思いきや,試合終了後に十字を切ったのは右手でした。どっち利きなんでしょうか? 解説者,そういうところを解説しろや。役立たずどもめ。

これも以前に書きましたんで,省略。何でもアメリカ読みしちゃう傾向の強いBuffer氏「までもが」スペイン語読みしてるんですから,スペイン語読みのほうが適切な気がします

Hamedは確かにセンセーショナルな選手でしたけど,最後の試合は2002年5月18日ですよ。126の選手でしたが,引退後ずいぶん経つ今では,かなり肥ってます。

その選手の名前「だけ」を挙げることに,どれほどの意味があるんだか…。

だって,もう15年以上も前の選手ですからね。小泉氏や,古くからのマニア層はHamedのスタイルを記憶してるかもしれませんが,15年以上も前の選手の名前「だけ」を挙げられても,ねぇ…。

例えば,埼玉西武ライオンズの秋山翔吾選手を称えるのに,「まるで,かつてのイチロー選手のようですねぇ…」っていったとします。でも,その「かつてのイチロー選手」って,記憶してる人が,どれだけいるんでしょうか? それこそ,マニア談義になっちゃって,新しいファンを排除しちゃってる気さえ,します。「昔はよかったねぇ…」ってな感じで。

もっと,どんな闘いぶりを展開してたかをいうべきでしょうに。単なる懐古主義の頑固親父としか思えません。若いファンを「一昨日,来やがれ!」って怒鳴りつけてる,みたいな。

アナウンサーって,研修,受けないんですかね? テレ東福田典子アナも,「凄く」というべきところを「凄い」って,いっちゃってます。

「凄い」は形容詞で,「凄く」は副詞ですから,続く言葉によって変わります。

小学生が,「Y」と「↓」を使って,対応をとりますよねぇ…。この形容詞,副詞は,何にかかってるか,みたいなことを,やるはずです。

そのレベルのこと,つまり,小学生レベルのことを,喋りのプロであるはずのアナウンサーができないとは,ね…。

だって,普通,職場に入ったら,最初に研修を受けるでしょうに。バイトだって,最初はいろいろ習うでしょ。そんな「初歩の初歩」の教育を,アナウンサーは受けないんですかね。そりゃ「きゅうちゅうさんどう」って読むわなぁ…。

まるで,老人ホームで「うん」って相槌を打っちゃう感じでしょうか? 最近ではわりと歳下の「うん」を許容する人も増えてると感じますけど,まだ違和感あるでしょ? 「うん」って,ちょっとバカにされてる感じ。老人ホームでストレス,って,どんどん死に追いやってる感じかもしれません。気に入らない夫に,ちょっとずつ塩分の多い食事を毎日,みたいな…。

アナウンサーは,小学生未満です。

これも以前に書きましたんで,そちら参照(手抜き)

これは,ちゃんと説明する義務があると思います。

ボクシングって,「3分」っていう異常なほど短い試合進行時間ですね。でも,実際「3分」って,異常なほどにバテます。

サッカーなんて,45分とかでしょ? 単純にいったら,ボクシングの「1ラウンド」の「15倍」。ですんで「3分なんて楽」って見方もあります。

が,サッカーとかとボクシングの決定的な違いがあるんですね。それが,「自分のタイミングで呼吸ができない」ってこと。

ボクシングみたいに,「いつ叩かれるか,わかんない」状況だと,深い呼吸が困難になります。一方,サッカーは,まるでボールが近くになければ,深呼吸も可能です。

ここに,大きすぎる違いがあるんですね。

ボクシングは,自分のタイミングで呼吸できないんです。が,リズムに乗って自分のタイミングで呼吸ができちゃうくらいに相手との差が感じられるときも,あるにはあります。

そういうときは,「わりと楽」になります。深めの呼吸さえ,できちゃいますし,思わぬタイミングで息を止めたり吐いたりしなきゃいけなくならないために,かなり普通に呼吸ができちゃうからです。

しばしば「初回は倍,疲れる」なんてことがいわれますけど,初回は特に,相手の仕掛けのタイミングがわかり難いんで,息を止めたり吐いたりすることが多くなるから,疲れるんですね。

ってことを説明せずに「自分のリズムでやってると…」ってのは,明らかすぎる説明不足。誰もが同じ認識できてると思うなよ。

おいおい,それを完全に怠ってるのが「和式」だろうに…。

日本の選手は,「総じて」,コンボが速くて強い傾向があります。が,距離とタイミングが特定されるんですね。いってみれば「自分勝手」。あ,「ミットもち」の好み次第,でしょうか…。

そのせいで,特に短い距離で強いパンチが打てません。「ショート」ってのは,距離が近いんであって,パンチ自体が短いのとは,違います。ところが「和式」の「ショート」は,パンチを短く窮屈に打つことを意味しちゃうんですね。勘違いなんです。

どうやら,山中慎介選手が「ショート」を磨いてるらしいんで,そのときに,また,触れましょう。ちょっと,「あること」を期待してますが,そんな期待が裏切られることも願ってます。

とりあえず,こんな感じでしょうか。

酷いでしょ。酷すぎるでしょ。カネとって放送すべきレベルじゃないでしょ。

でも,「こんなの」を判断力の欠如したマニア層に,仕込んでいくわけですね。洗脳です。マンセー!