どうなんでしょうか…。
どれくらい信用していいものか不明なんですけど,英語版のWikipediaの「Nonito Donaire」の項に,「Tagalog: [noniˈto donajˈɾe]」って明記されてました。これで確定。カナで書けば,「ノニート・ドナイレ」です。あ,「確定」ってのは,ちょっと尚早かもしれませんけどね。
なぜか日本では専門誌でもテレビでも「ドネア」っていうようですけど,たぶん間違いです。「ドナイレ」です。が,彼自身,アメリカに住んでたこともあるようですし,英語読みすると「ドネア」っぽくなりますんで,通じないこともないようですね。
例えば「田中」さんが英語圏の人とかに「タナーカ」って通常のイントネーションではない呼びかけを受けても対応できるように,Donaireも「ドネア」に反応できます。かくいう筆者も,日本人以外からは変わったイントネーションで呼ばれますけど,反応しますもんね。半ば,「コイツら,平坦に発音できねぇのかよ」って思いつつも。
話は変わって(いや,さして変わらないかも),当然のように見た『WOWOWエキサイトマッチ』では,IBF140の新王者になった尾川堅一選手を,頭アクセントで読んでました。わりとメジャーな「小川」だと平坦でしょうから,「小川」と「尾川」とで,明らかに呼び分けてました。
それでいて「Orlando Salido」は「サリド」ですからねぇ…。さらには「Miguel Román」を「ローマン」ですから。間違いですからね。スタッフさんは大卒なんでしょうから,誰か1人でも,「第2外国語」でスペイン語を履修したヤツぁいなかったんでしょうか? それとも,スタッフ全員,高校生バイトなんでしょうか?
「Salido」は,鈴木紗理奈さんみたいに頭にアクセントを置いた語ではありません。真ん中,というか,ケツから2番目の音節にアクセントがありますから,「サリード」みたいに読むべき。また,「Román」は御覧のように,わざわざアクセントの位置を明示してある,ってのに,「ローマン」って,何でしょうか? バカなんでしょうか? リング・アナはきちんと「ロマーン」って読んでるのに,スペイン語喋れる設定の横分けオヤジが「ローマン」ですからねぇ。正すべき役割のはずが,率先して間違ってます。
紗理奈さんっていえば『めちゃイケ』でバカを決する抜き打ちテストをやってましたけど,そこで不適切な回答が出るたびに神田愛花さんがお詫びコメントをしてましたね。もしそれを『WOWOWエキサイトマッチ』でやったとしたら,謝りっ放しでしょう。あるいは,字幕かワイプが出っ放しでしょう。それとも,バイトは何でもありなんでしょうか?
これが英語なら,「ローマン」で可。いや,厳密にいうと「Roman」の「o」は「オウ」みたいになりますから,「ロウマン」的になります。
傾向の問題なんですけど,英語とスペイン語とで,「o」の音が違うんですね。両方とも否定するのは「no」って語ですが,英語だと「ノウ」みたいになるのに対して,スペイン語だと「ノー」って聞こえます。飽くまで傾向の問題ではありますが,ホンモノっぽく発音したかったら,そうやってみてください。「英語かぶれ」を気どりたかったら,「ノウ!」っていって頭を抱えましょう。わかる人にはわかるはずです。「かぶれ」ってね。
そんな新王者の尾川選手,筆者は不勉強のせいで初見だったんですが,実にいい選手でしたね。特に驚いたのが,何ラウンド目かの記憶はないものの,Tevin Farmerが近くにダッキングした瞬間に放った,真下への右。不発だったものの,鳥肌が立つような瞬間でした。
同じようなパンチを思い出しましたね。誰との防衛戦だったか失念しちゃいましたけど,Pongsaklek Sitkanongsak(พงษ์ศักดิ์เล็ก ศิษย์คนองศักดิ์)が真下に左クロスを打ち下ろしたことがありました。寒くなりましたよ。これも不発でしたが,いわゆる「当て勘」ってヤツでしょうか。的を素早く鋭く打つ,ってことが,できてました。
余談ですが(余談だらけです),このタイ人は日本では「Pongsaklek Wonjongkam」って名前で知られてますけど,この後半の「Wonjongkam(วันจงคำ)」っていうのは,どうやら彼の本名だそうです。ですんで,リング・ネームとしては「ศิษย์คนองศักดิ์」を使うべきなんだそうです。どうでもよさそうなんですけど,例えば鬼塚勝也選手をいつまでも「鬼塚隆」っていい続ける感じかもしれません。ガッツ石松さんを今なお「鈴木」って呼んじゃうような。ファイティング原田さんを「政彦はさぁ…」みたいな。
話を尾川選手に戻しましょう。尾川選手,日本人,しかも,弊WWWサイトでは「悪名高き」帝拳の選手なんですよねぇ…。きっと,ショートはゼロなんでしょう。防衛戦で,近間で自在に打ちまくられて散ることが,かなりの確率で予想されます。
だって,習わないんですもん。突然変異的に出る天才以外は,日本人選手がショートを身につけられるとは思えません。特に「悪名しかない」帝拳の選手ですから,希望はゼロでしょう。「当て勘」のいい選手だけに,惜しいとしか思えません。
日本人じゃなきゃ,ねぇ…。あ,徳山昌守選手も日本の教育を受けたんで,ショートはゼロでした。
で,前のをサーバーに載せた直後に,大谷翔平選手の移籍が決定しました。「エインジェルズ」です。「Angels」のケツの「s」は濁るはずなんですけど,どうなってるんでしょうね。あ,もしかして,筆者が勝手に間違ってるだけなんでしょうか。中学校での初級の英語で,間違いを教えられたんでしょうか?
もう懐かしい話になってしまいましたが,Juan Manuel MárquezがManny Pacquiaoを失神させたのは,2012年12月8日でした。そのMárquez,今は引退したわけですけど,実はPacquiaoとの第5戦の話があったそうです。
しかも,提示された額は「100ミリオン」だったんだそうで…。
結局は,いろいろな事情を鑑みて却下したそうですけど,1ドルを「113.38円」とすると,113億3800万円ということになります。それだけの価値があると思われてたんでしょう。
でも,それを蹴った,ってことは,単純にカネが欲しかったわけでもない,と,考えられそうです。
そういえば,野球の大谷選手は非常に需要があるんですね。
というのも,日本への生中継の放映権料ってのは,非常に莫大なんです(単位は千万とか億です。あ,「円」でね)。
これが例えば,先発型の投手だったとしましょう。すると,4試合とか5試合とか,わりと定期的に「読める」試合をすることになります。となると,日本の放送局は,その試合を飛び飛びで買えばいいことになります。
が,打者とか,投手でも中継ぎや抑えの投手だったら,毎試合,中継しないといけません。すると,日本の放送局は毎試合購入することになって,つまり,現地の放送局は,全試合「高額で売れる」わけですね。
ポジションの明らかな野球ならともかく,サッカーとかバレーボールとかだったら,「ホントは使う気,ないよ」って監督さんが思ってても,ベンチにさえいれば,「出るかも」の期待がゼロではないんで,日本のテレビ局が莫大な金額で放映権を購入しますね。それと同様なことが,野球のバッターでも起こり得ます。
ですから,大谷選手みたいに打者としても活躍する選手は,大歓迎なんです。それこそ,田中将大投手なんて,全試合は売れませんから,実は,現地の放送局にしてみれば,それほど美味しくなかったりもするんですね。
カネの話を続けましょう。
Guillermo RigondeauxがVasyl Lomachenko(Василь Ломаченко)に降参負けしましたけど,この試合の報道されてるギャラは,階級が上のЛомаченкоが120万ドル,負けたRigondeauxが40万ドルだったそうです。
上記のレートで計算すると,勝者が1億3605万6千円,敗者が4535万2千円ということになります。
これが,国際的な相場なんですね。
オリンピックで2大会連続優勝して,プロ無敗の選手が,大試合で5000万円に届かないのが実情。ところが,もう20年以上前に筆者が知った日本人の某世界王者の防衛戦のギャラが,それをはるかに超えてたんです。もちろん,Rigondeauxの122より階級は下でした。
軽くて,日本人しか見ないのに,5000万円超ですよ。それも20年以上前のことですから,今だったら,例えば122の人気日本人王者が大試合に臨む,となったら,きっと「億」でしょう。魅力的ですよねぇ。
降参したRigondeauxは,「とにかく,デカくてもいいからカネになる選手と試合したかった」みたいなことをいってました。同じようなことを,かつてRicardo Lópezがいってたことを思い出します。
Lópezっていえば,105とか108の王者だった選手。それが,同じメキシコの英雄だった「Julio César Chávezとやりたい」っていってました。当時,Chávezは140の王者でしたから,その差は15kgくらいですかね。勝負はたぶん明らかだったはずですけど,それでも「カネになるなら」みたいなことをいってました。
国際的には,「そんなもん」なんですね。Rigondeauxが今も5000万円に届かないのが実情。LópezだってRigondeauxだって,「カネになるなら…」ってことのようでした。
ちなみにそのRigondeaux,試合中に拳を傷めたことを理由に降参したわけですが,勝ったЛомаченкоはこれで4試合連続の降参勝ち。一部では,Roberto Duránの「No más」事件をもじって,「No mas chenko」って呼ばれ始めちゃってるようです。
また話が逸れちゃいますけど,英語では,こういう「ダジャレ」は,わりと高尚なんですね。
ですんで,デーブ・スペクターさんとかジョー小泉氏とかは,本気でおもしろいと思ってダジャレを飛ばしてる惧れがあります。
ダジャレって,2つ以上の酷似した音の語を知ってる必要がありますよね。ですんで,ちょっと大ゲサにいうと,ダジャレは「言葉を豊富に知ってる証拠」だったりします。ほら,本気かもしれないでしょ?
いわれてみれば,英語とか中国語とかには,「韻を踏む」っていう概念がありますね。英語だとラップで,中国だと漢詩なんかで,学んだかと思われます。漢詩なんて中国読みで韻を踏んでるわけですから,日本の音読みしか知らない日本人には,ホントの醍醐味はわかんないはずですけどね。
そんなЛомаченкоですが,それでも,この試合では1億円ちょいでしたもんねぇ…。オリンピック2大会連続優勝の,プロ2階級制覇王者が,世界的な注目を浴びた大試合で「1億円ちょい」です。
そう考えると,日本の高額ギャラが,どれほどケタ違いか,わかるでしょ?
『Ring』だったかのインタビューで,フィリピンかタイの選手が,「アメリカで世界戦をしたい。あるいは日本で…」ってなことをいってました。そう,日本って国は,国際的な知名度を稼ぐことにはなり難くても,「高いギャラ」が手に入れることができちゃうんです。
以前にも書きましたけど,ギャラは契約時に決まるもので,試合の勝敗や内容には影響されませんから,「日本でやる」って決まった時点で大儲け。あ,計量でしくじったり,明らかな無気力試合とかをやっちゃったりしたら,ギャラの差し押さえがあるでしょうけど,そうでなければ,契約した時点でボロ儲け確定なわけです。
そりゃ,日本に来たがりますよねぇ…。結果とは無関係に。
あ,で,勝ったЛомаченкоは,早々と3階級目に言及してるようですね。Rigondeaux戦では試合当日に138lbs(62.60kg)まで,っていう制約がありましたが,当日に137.4lbs(62.32kg)だったそうです。一方のRigondeauxは130lbs(58.97kg)ちょうどだったとかですから,やっぱり,体格差はあったんでしょう。
体重には苦労しないといわれてるЛомаченкоですけど,平常時は現在の130をちょっと上回ってるそうですんで,そのせいもあって,優れた技巧を活かすべく,135に上がるようです。となると,「3階級制覇」ってことでしょうか。
もし3階級制覇王者になっても,大したギャラを入手できることにはならない気がするんですけどね。だって,日本人じゃありませんもん。