「確信犯」

村田諒太選手の初黒星が話題ですね。曰く,「あの判定,怪しすぎるだろ」と。

まぁ,確かにそんな気もしましたけど,村田選手,地域タイトルを獲ったわけでもなく,12戦12勝(9KO)だったわけです。160で12勝9KOって,「並」でしょ。特筆すべきKO率ではありません

よほど世界的な注目を浴びてた,とか,何らかの地域王座を楽勝で獲得した,とか,そんな実績があれば「コイツのパンチは凄いのよ」って先入観も抱くかもしれませんけど,プロでは特筆すべき実績も驚異的なKO率でもない選手に対して,過大評価をするはずがありません。むしろ,「12勝9KOのパンチだしなぁ」ってのは,評価対象にはなり難いはずです。

一方,相手の選手は世界的な実績もある選手でしたから,「ちょぼちょぼ」のラウンドは得ちゃうことが容易に予想されます。日本のファンは村田選手の強打を知ってますから,「このラウンドは村田選手」って見るでしょうけど,そうでもないと,「う~ん,フランス人」ってことになりかねません。12勝9KOでは,ね。

もしこれで,村田選手がここまで12戦全勝全KOとかであれば,勝ったことでしょう。そんな内容に感じられました。

村田選手の負けにしたジャッジに,WBAから資格停止処分がなされたそうですけど,「異常」までは行かない,怪しくはありますけど,考えられる範囲だったように思います。

それよりも,ビートたけしさんが採点について文句をいいつつ「今のボクシングはどのラウンドも振り分けるからね」みたいなことをいってたのが気になりました。だ~か~ら~,そんな義務はないんです,って。これ,解説者の無知が洗脳しきった証なんでしょうね。

たけしさんは有名なボクシング・ファンですから,そんな頭のおかしいボクシング解説者たちの誤った解説に洗脳されちゃってきたんでしょう。たぶん,多くのボクシング・ファンも同様の勘違いをしちゃってることでしょう。洗脳,成功ですよ。間違ってるんですけどね。

たけしさんが騙されるのは,まだ仕方ないとしても,何かで見たボクシング・ライターが,「点差をつけることを義務づけられてる」旨のことを書いてたのには呆れましたね。頭,おかしいのか? おい。ライターさんですから,たぶん大卒。その程度の英語力があれば,ルール読めるでしょうに。

堂々と間違いを書いて主張してたのを見て,「バカか,コイツは」と思いました。こんなところまで洗脳が行き届いてる,ってことなんでしょうか。

推測ですが,この人物,記憶力はそこそこあるんでしょう。だから大卒なんでしょう。でも,きっと考える力はゼロ。英語力もゼロ。ルールくらい読んでからモノをいえ,って。頭ぁ悪すぎます。たぶん,無批判的に解説者とか評論家とかのいうこと,教科書に書いてあることに従ってきちゃった,「いい子」なんでしょう。

確か署名記事でしたけど,自分で自身の指名手配書をかざすような恥ずかしすぎる行為でした。たぶん,本人は気づいてないはずですがね。バカは自分がバカなことに気づかない傾向がありますんで。

一応は専門の人物がコレですから,採点基準を理解してる人なんて,ほとんどいないんでしょうね。

ライターも解説者も,「そんなん」ですから,それを見てる人たちも,その誤った誘導に従っちゃいます。もうちょっとお勉強しろよ,お前ら。って思いますけどね。

「1人バカ」ならまだしも,広めちゃうことは,刑法に問われないんでしょうかね? わりと重罪な気がするんですけど…。

「この程度」の人たちに,文句をタレる権利があるのか,謎です。すべての人権を剥奪しちゃっていいようなレベルでしょ,これは。モノを知らなすぎます。香川照之さんがわりと叩かれてますけど,関係者もほぼ全員,こんなに頭ぁ狂ってますからね,ホントは。目クソ鼻クソですよ。どっちが目クソでどっちが鼻クソかは知りませんが。

話をお題に戻しましょう。

確信犯」という言葉が,本来の意味とは違った意味で一般化しちゃってることは,今ではわりとお馴染みでしょう。元々は,政治的・思想的な信念に基づいて,本当に確信してる人が犯行を犯すことを指した言葉ですけど,それが今や,本当は真実を知ってるのに,狡猾にそれを隠してやらかすことを確信犯といいます。

まるで,先に触れた「左回り」みたいに,ホントの意味を知ってる人からしたら,「どっちなんだよ?」って感じかもしれません。

例えば,前回の「一本締め」も,誤りは「よー,ちゃん!」で,正しいのは手を何度も叩くヤツですね。でも,「よー,ちゃん!」を盲信しちゃってる人からしたら,それが真実なんですね。

ボクシング解説者も,「真実」と思って喋っちゃってるから,タチが悪すぎますよねぇ。だって,ホントのことを知らないんですもん。彼らは,現在一般化されてる「確信犯」ではなく,ホントに信じちゃってる発言。それが間違ってるんですね。間違いが多すぎます。というか,「ほぼすべて」間違ってて,それが広まっちゃってます。誰も正しません。

上記でも触れたビートたけしさんが,現在の社会においては,9割のバカが一般化しちゃうと,残りの1割がダメになっちゃう,みたいなことをいってましたけど,ボクシング関連の知識は,まさにそんな感じかもしれません。解説者が無知すぎて,本気でウソを広めちゃってるから,誰も正しません。1割,いや,もっと少数かもしれない「ホントのことを知ってるヤツら」がどんどん迫害されていきます。まぁ,いいんですけどね。

ただ,たけしさんの「どのラウンドも差をつけなきゃいけない今のシステムは…」みたいな洗脳され発言には,大いに失望しました。これがたぶん,大方の見方なんだと思われます。

いってみれば,解説者とかが「天然」なんでしょうね。マセキ芸能社でいうところの,「出川狩野」ラインみたいな感じかもしれません。今や三四郎の小宮さんがそこに加わっちゃう感じですけど,ウンナンさん,バカリズムさん,ナイツさん,といった,いわば「正統派」を駆逐しちゃう勢いですからねぇ…。

あの横分けのオヤジがどのくらい怪しいか,ってぇと,例えばアルゼンチン最初の世界王者を「パスカル・ペレス」っていってますが,「Pascual」の「cua」は「クア」であって,「qa」みたいに「カ」とは読みませんからね。あの選手を筆者は「パスクアール・ペレス」って表記してますけど,これまで何度,その話題になったときに「パスカル・ペレスでしょ?」って訂正されてきたか。そっちが間違ってんだよ,っての。

あと,105ポンド級のことをあの人物は「この階級をスペイン語で『Peso Paja』っていいます」っていってましたけど,これまた,ウソ。「Paja」ってのは英語にすると「Straw」で,「Peso」は「Weight」ですから,「Peso Paja」は「Strawweight」のことですが,このときすでにWBCもこの名称を使ってなくて,「Peso Minimosca」っていってました。

もちろん「Peso Paja」っていっても,「あ,105ポンド級ね」って,わかるはず。だって,例えば140を「スーパー・ライト」っていっても「ジュニア・ウェルター」っていっても,どっちでも通用するでしょ? そんな感じで「Peso Paja」も,「今はそういわないんだけどなぁ…」って思われるかもしれませんが,「105ポンド級」って認識されます。でも,紹介としては間違い。

あれが最近の意味での「確信犯」ならまだしも,あのオヤジは本気でそう思ってそうな気がします。大間違いです。

なお,「Minimumweight」に相当するWBAの名称は「Peso Mínimo」。ですから,あの場であの横分けオヤジは「Peso Mínimo」っていうべきでした。間違ってんのに,多分,本人は大マジメなんでしょう。本来の意味の,信じきっちゃってる「確信犯」みたいな。誰か,訂正できる人はいないもんでしょうか?

「横分けオヤジ」 = 「小宮浩信さん」ってことにしましょう。笑いがある分だけ,小宮さんのほうが上な感じがしますけどね。終わりで~す。