いや,確信はありませんよ。細かいことを知りませんし,知ろうという気もないんですけど,『知恵泉』見てたら,「乙巳の変」なる言葉が出てきました。
どうやら,これをキッカケに「大化の改新」に至ったそうです。
いや~,「乙巳の変」なる言葉自体を知りませんでした。漢字で書かれたら読めません。これで「いっしのへん」って読むそうです。
脳みそ夫さんに大笑いしてましたが,筆者の知らないうちに,日本史は変わっていってるようです。脳みそ夫さんの「聖徳太子だってOLする,ってぇの」ってネタ,そして,給湯室を覗いて「あ,蘇我氏!」っていうネタが好きで,勝手に「大化の改新」関連のネタね,って解釈してたんですが,今どきは「乙巳の変」関連になっちゃうのかと思われます。あ,「聖徳太子」って名称も,今は違うんだそうで…。
ちなみに,「変」と「乱」は,上が勝ったのが「乱」で,下が勝ったのが「変」なんだそうですね。
ですんで,例えば「大塩平八郎の乱」とか「島原の乱」なんかは上が勝ったもの,そして,有名な「本能寺の変」は下が勝った,と。
いやぁ,オッサンになってから,日本史に関心が出てきちゃったんでしょうか…。実際に習ってたときは昼寝の時間風だったのに,皮肉なものです。かといって,大河ドラマはまったく見てなかったりもするんですけど。
って,実際に歳をとってから「あんとき,お勉強しときゃなぁ…」って思いがちなんで,筆者,実はかなり年齢を経てから大学に入ったんですけど,実際に学ぶ場に行ってみると,「いかにサボるか」ってのを模索しちゃうようですね。あれだけ「学びたい」って意欲があったクセに,現場に行ってみると,そうでもなくなっちゃいます。「休講」なんて,うれしかったりしちゃいましたもんね。カネ払ってんのに。
その『知恵泉』の中で,作家の石田衣良さんが,「正しいといわれてることを疑ってみる」ってなことをいってました。納得ですね。この回は,歴史ってのは,ほぼほぼ,勝者の立場から書かれたものが多い,でも,わりと眉唾,ってな回でした。
そういえば,ウーマンラッシュアワーの村本大輔さんが叩かれてますね。曰く,「知らねぇヤツが,何をほざいてやがる」みたいな感じ。
でもねぇ,難しいんですよね。「知らないヤツぁ,黙っとけ」っていうのも一理あるような気もするんですけど,その「知らねぇヤツ」が大多数だったら,どうします?
知ってる人ばっかりが,言葉悪くなりますけど「偉そうに」何かの論を闘わせたとします。それで,視聴者の何割かが「そうだ,そうだ」と思ったとします。それで,いいんでしょうか?
「知らねぇヤツ」は,いつ知ったらいいんでしょうか…? 村本さんの年齢になってから学校で歴史を学ぶことはないわけで,たぶん,筆者も含めて,村本さん程度の知識しかない人間は少なくないことでしょう。そんな人間は,どこで,何キッカケで,学べばいいんでしょうかねぇ…。
何かを指摘したかったら,少なくとも,「これ読んで来い」みたいなことを,書名を挙げて指摘するべきでしょう。「そんなの読んでて当然」ってのは,ちょっと傲慢なんじゃないかと思います。「これ読んで来ないと話になんないよ」ってなことを,具体的に指摘すべきでしょう。それなしに「出直して来い」は,乱暴すぎませんかね? キッカケを与えるべきでしょ。それが「知ってる人たち」の義務でしょ。「同じ土俵にいない」と思ったら,まずは,「同じ土俵」に導くべきな気がします。
とはいえ,ボクシング界に目を向けると,解説者がいってることがトンチンカンですから,「これ読んで来い」が,ないんですけどね。そもそもの解説が,「ほぼすべて」インチキですんで。一応はプロである解説者ですんで,「これ読んで来い」も提示せずに「知ってるのが当然」のはずなのに,無知すぎる,と。バカすぎる,と。「高みの見物」気どりかと思いきや,そこは高みじゃない,っての。
そんな「バカ」が,Twitterでいうところの「拡散希望」的にジャンジャン拡がっていきます。Twitterの風評被害も話題になってますけど,ボクシングの場合には,話題になんないくらいにインチキだらけ。
あ,最新の『Number』誌がボクシング特集だそうなんで,これの揚げ足をとりましょうか。いかに「バカばっかり」か。いかに,そもそも「参考文献」が間違い「だらけ」か。当たる文献が間違ってるんですから,「これ読んで来い」はボクシング界には当てはまりません。読んだとしても,読めば読むほどバカになるだけでしょうからね。
独裁国家,って,こんな感じなんでしょうか? 疑うにも,疑う知識がない,と。石田さんのいう「疑ってみる」の材料すら提示されてないんで,そもそも疑いが生じない世界。なぜか間違いが正当化されちゃってる世界。それがボクシング界です。間違いが蔓延してますんでね。
と,いろいろ叩いたのにも関わらず,大間違いを犯しました。他人を罵ってたクセに,自分がやらかしてしまってました。ごめんなさい。
以前,「アッパーは『逆突き』だ」ってなことを書きましたが,これが間違ってました。「逆突き」,「順突き」ってのは,手の甲の向きではなくて,スタンスとの関連なんだとか。つまり,右構えの左のジャブが「順突き」で,右構えの右クロスが「逆突き」なんだそうです。足と「順」なのが「順突き」で,足と「逆」なのが「逆突き」とのこと。
間違ってましたねぇ…。空手経験が皆無の筆者は,てっきり,手の甲が上を向いてるのが「順突き」で,手の甲が下を向いてるのが「逆突き」と勘違いして記憶してました。
思い起こせば,大昔あった『空手道』ってゲームで,走ってくる牛を殺すときの「しゃがんで逆突き」は,確かに「右クロス」でしたね。手の甲は上でした。無駄な情報ですけど,2本のレバー,後ろが↓で,前が↑です。
あー,もっと早く,これを思い出してれば…。悔やまれます。が,お詫びして訂正いたします。大変に失礼いたしました。
アッパーの話を続けましょう。
『球辞苑』にて,カーブの話題になってました(我ながら,テレビばっかり見てますね)。
カーブってのは,御存知でしょうけど,右手で投げる場合であれば左に曲がりながら落ちていく球です。
でも,ここんところ,そうした曲がる球よりも,球が揺れる変化球がブームなんだそうです。そのせいで,カーブの人気が落ちつつあったのに,今になって,また見直されてるんだそうですね。
変化球ってのが,実際に何種類あるのか知りませんし,今後,どれだけ増えるのか知りません。そういう意味では,パンチも同じかもしれませんね。パンチの場合,とりあえずは「ストレート」,「フック」,「アッパー」っていう3種類が真っ先に挙がりますが,もっと細かく見ることもできるでしょうし,体の流れも利用した「スイング」とかも足すことは可能です。ですんで,もしかしたら無限かもしれませんけど,パンチ,とりあえずは「3種類」ってことにしましょう(と単純化すると,「3種類 × 左右 × 上下」で12種のパンチがあることになります)。
でも,この国・日本においては,アッパーを「ヒジを曲げる力」で打つことになってますから,1/3が「間違ってる」といえるでしょう。異常に高い割合でしょ?
何度か書いてるように,アッパーってのは,押し込む,あるいは,突き刺すパンチです。手の甲が下を向いてるだけのストレート・パンチです。使うのは腕力ではなく,体で生み出す「押し出す力」。要はストレート・パンチですんでね。
ですんで,ジョー小泉氏が「腕力のない日本人には難しいパンチ」ってのは,完全な勘違い発言です。1/3間違ってるヤツが,平気で解説しちゃってます。あり得ますか? 3割超えですよ。プロ野球でいえば,首位打者を争うくらいの割合で,間違ってます。こんなのが解説してるせいか,間違いが蔓延してます。ほぼ日本全国の全員が間違ってます。罪深いですよねぇ。
野球の解説者が,キャッチャーがボールを捕球した途端に「今のシュートは鋭かったですねぇ…」みたいに球種も指摘できるのとは裏腹に,ボクシング解説者は,そもそも「アッパー」ってのを知らないんですから。さらには,アッパーとフックはその軌道が違うだけだと思ってるフシさえありますからね。体の使い方自体が違うのに,知らないんですもんね。
確かに,頻度でいえば1/3を大きく下回るはずです。が,種類でいうと1/3を「知らない」んですから,どうなんでしょうか? 1/3を知らないヤツが名解説者扱いですから,呆れるしかありません。野球のピッチャーがカーブ投げて,「あ! 魔球だ!」って騒いだら,大バカ扱いでしょ。
『球辞苑』では,かつての名投手・星野伸之投手が扱われてました。
星野投手は,まっすぐでも130km/hそこそこの投手でした。それを補ったのが,スロー・カーブだったんですね。「見せ球」って言葉を遣ってました。
VTRはなかったようですけど,あまりにカーブが遅いんで,キャッチャーが素手で捕ったことがあったんだそうです。そのくらい,速球(?)との差があったんで,「見せ球」として使えたんだとか。誰がいったか知りませんけど,「星野の球が一番速い」とまで,いわれたことがあるんだそうで。
ボクサーが使うアッパーも,クロスやフックよりも下から出ますから,その意味では「見せ球」っていう使い道もありますね。あ,でも,勘違いしてるとダメでしょうけどね。腕力アッパーだと,「見せ球」としての使い道もないままに容易にカウンターをとられちゃうかもしれません。音でいうと,押し出す「スッ」と,腕力でヒジを強く曲げる「フンッ」ですんで,後者のほうが遅くなりがちです。
日本選手としては,数少ないアッパーの使い手だった辰吉丈一郎選手を御記憶の方,辰吉選手の左の腹打ちを思い出してください。あれ,押し込んでたでしょ? あれが,「和式」でない,正しいアッパーです。腕力依存ではなく,強く押し込むパンチでした。辰吉選手の上体の忙しい振りを絶賛する評論家がいますけど,こうした,「日本では教えるはずのないパンチ」を身につけてたことを高く評価すべきです。あ,知らないんだから,評価できないか…。知らないパンチを強く打つ「天才」ってことなんですかね。
海外の選手を見る機会がある方は,その選手のアッパーに御注目ください。押し込んでますから。正しい教育を受けると,こうして「押し込むパンチ」として習得します。ですんで,大きな苦手意識を覚えることはありません。
確か西岡利晃選手が,「自分はアッパー使いませんでしたね」みたいなことをいってましたけど,たぶん,「自分には腕力がない」と思ってたんでしょう。「和式」の教育では,アッパーは腕力で打つものですから。間違ってるんです,って。アッパーは腕力じゃないんですよ。
あ,かといって,アッパーが打ててたら西岡選手はもっと出世してた,とは,いいませんからね。それは,わかりません。ただ,西岡選手は選手時代も現在も,「アッパー」ってパンチを勘違いしたまま,っていうことが確定しただけ。ボクシングにおいても,名選手は名指導者や名解説者にはならないことが少なくないようです。換言すると,1/3も知らなくても,名選手になり得る,ってことでしょうか。犠打で記憶に残る,みたいな。あ,違うなぁ…。
そんな悪しき伝統が,脈々とこの国には続いてます。いつになったら,正しいアッパーを打てるようになるんだか…。少なくとも,辰吉選手のアッパーが正しく認識されるまでは,この悪しき伝統が続くんでしょうね。
話は変わって,カヌー競技で他の選手のドリンクに細工したのが発覚しましたね。たぶん,すべての報道が「ドーピング」,「禁止薬物」って言葉を遣ってたことでしょう。
もちろん,英語でも「doping」って言葉は遣われます。山中慎介選手をTKOしたLuis Neryが引っかかったのが「VADA(Voluntary Anti-Doping Association)」のテストだった気がします。ですんで,「ドーピング」でもいいんですけど,英語では,このときに用いられる薬物をしばしば「PED」っていいます。
「PED」ってのは「Performance-Enhancing Drugs」の略。もしかしたら,こっちのほうがメジャーかもしれません。
そういう意味では,「パンチ・ドランク(Punch-Drunk Syndrome)」よりも「Dementia Pugilistica(直訳すると「ボクサー性痴呆症」)」っていう表現のほうがよく見られるのに似てるかもしれませんね。必ずしも,日本で多用される表現がメジャーではない,ってことです。
「日本でメジャーなもの以外」つながりでいうと,『日本人のおなまえっ!』って番組でも報じられてた「タイの首都」も,そうですね。
たぶん,ほとんどの方が「バンコク(Bangkok)」って応えるでしょうけど,これは海外の人専用の地名で,ホントは異常に長い地名です。でも,普通は「กรุงเทพ」っていうんですね。訳すと「天使の都」みたいな感じ。
ですんで,タイに行ってタクシーに乗って,「バンコクまでお願い」っていうと,運転手に「あ,外国人だな」ってバレます。まぁ,それ以前に肌の色でバレるでしょうけど,「バンコク」って単語で外国人確定です。
そういえば,以前,筆者が絶賛してたJosé Carlos Ramírezが放送されてましたね。左フックで効かせて,左の腹打ちの連打でフィニッシュでした。ね,注目でしょ?
あ,それと,変なイントネーションで思い出しました。『ドカベン』の岩鬼選手が,主人公を「ヤーマダ」っていいますね。「Román」を「ローマン」っていってんのは,そんな感じかも,と,ふと思いました。そのくらい,あの「スペイン語喋れる設定」になってる横分けオヤジは間違ってるんですけど,正しく「ロマーン」っていうと,それが間違ってるように思われちゃいます。
と,今回は雑談だらけ。よろしければ,ネタください。あ,『Number』叩き,しましょうかね。あるいは,とっととWBO112戦を見るべきか…。