大事件でした。高嶋政伸さんだったら,姉さんに報告するレベルの大事件でした。
テレ東の『ABChanZoo』っていう番組でグアム・ロケがあったんですけど,その中で,カリフォルニアから来たっていう観光客に「Where are you from?」って訊いたまではよかったんです。ところが,その答えに出てきた字幕が最悪でした。
「I'm from Cariforunia.」です,って…。
当然,「カリフォルニア」は「California」って綴ります。「l」と「r」が苦手なのは,まぁ,日本人なら仕方ないともいえるかもしれません。でも,そんな,コッテコテのローマ字は,ないでしょうに。
衝撃でした。でも,考えてみれば,外国で見る日本語も,変なのがあります。『イッテQ!』でも,日本語学校の教える文章に違和感があるのが流されてましたね。それは「意味」でしたけど,パッと見でおかしな日本語もあります。
それを笑えませんよ。いや,日本くらいでしか用いられない日本語を間違えるんなら,わからなくもありませんけど,「California」っていう小学生でも知ってる英単語をやらかしちゃってるのは,信じられませんでした。あり得ないでしょ。
だって,放送してるんですから,何人もの,場合によっては何十人ものスタッフの目を経てるわけでしょ。なのにローマ字で「Cariforunia」ですよ。今どき,小学生でも知ってる単語だと思われる「California」を間違っちゃってるんですから。頭を疑わざるを得ません。ここで「期待すんな」っていっておいて,自分で期待しちゃってましたね。
「California」なんて,小学生でも知ってるはずです。それを間違えるんですよ。テレビで堂々とタレ流しちゃってるんですよ。大事件でしょ。
決定。テレビ局のスタッフは,小学生と断定します。中学生以上だったら「California」を間違えるはずがありませんもん。小学生だって断定すれば,英単語の間違いも,うなずけます。また,『WOWOWエキサイトマッチ』の頻繁すぎる間違いも,本気で信じてる結果だということで納得。小学生だったら,間違いを連発しても,赦せる気がします。大人だったらダメですけど,あれ,小学生の仕業ですから,大目に見ましょう。
そのWOWOWでやってたはずの「ボクシング検定」のアラ捜し(揚げ足とり)をしようと思ってたんですけど,問題が発見できませんでした(真面目に探してませんけどね)。探せたらアラ捜しをするかもしれません。あ,でも,あまりにもアラが多すぎたら,ゲンナリしちゃって,やらないかもしれません。また御報告します。
で,『WOWOWエキサイトマッチ』の年末特集で,尾川堅一の戴冠を扱ってましたが,尾川選手,体ぁガチガチですね。その強打の源は,「体の硬さ」のようです。
以前にも書きましたが,体が硬いことがうまく作用すると,「パンチの硬さ」として現れます。つまりは「ハード・パンチ」ってヤツですね。尾川選手には,それが感じられます。
が,体の硬さっていうのは,「打たれ脆さ」に直結するんですね。戦績を見たら,一度,TKOで負けてるようですが,この試合,未見ですけど,もしかしたらコテーンと弾き飛ばされたんじゃないでしょうか?
いつ誰とどこで初防衛戦をやるのか知りませんが,初防衛戦で世界レベルのパンチャーとやったら,その「打たれ脆さ」が露呈しちゃうんじゃないかと思ってます。
で,この「体の硬さ」の判別のヒントを記しておきましょう。
非常に大雑把ですが,肩とか胸の筋肉が,丸みを帯びてて「見た感じ」柔らかそうな場合,「軟らかい」と見ていいでしょう。逆に,胸や肩が角張って筋張ってると,多くの場合,硬い選手ですね。
そう考えると黒人選手が有利なようにも感じちゃうかもしれませんけど,必ずしも人種には依りません。また,浜田剛史氏がなぜか,体を軟らかく使う選手を評して「体が軟らかい」っていっちゃってますけど,それは勘違い。体の硬さと,軟らかく使うことはまったくの別モノで,硬いヤツぁ硬いんです。軟らかく使おうと,硬いんですね。コテーンと行きます。
キャリアの後年のODLH(Óscar De La Hoya)が体を軟らかく使って,忙しく上体を振ってましたけど,本質的な硬さはそのままでした。ですんで,彼は異常なくらいに被弾に気をつけてました。食ったら,コテーンと行っちゃうからです。軟らかく使っても,硬いものは硬いんですね。いってみれば,「才能」みたいなものかもしれません。強打にはつながっても,食ったときの「弾かれ度」は下がりません。
ってことで,体が硬いと,弾き飛ばされるようにダウンする傾向があります。ODLHが130時代にイタリア人に倒されたシーンを憶えてる方もいるでしょう。左フックの相打ちみたいなタイミングで,ODLHだけ弾き飛ばされました。
そんな硬さを,村田諒太選手にも感じます。村田選手も尾川選手も,今はまだ若くて,体の馬力で倒れずに済んでますけど,そう遠くない将来,同様に体が硬い感じのするRomán Gonzálezみたいに弾き飛ばされちゃうように思います。馬力のあるパンチャーとの対戦は,避けるべきでしょう。陣営,カネあるんですから…。カネの力で,国内で,かつ,馬力のない選手とやり続けるべきです。でないと,わりと容易に弾かれちゃうでしょう。
そんな体の硬い選手たちの防衛戦にも興味はあります。いつ誰と,ってことですね。
実は,ここにトリックがあります。
南半球の選手を,真夏や真冬に日本に招くんです。
御存知のように,南半球ってのは日本と真逆の季節の地域。ですんで,つまり,日本が真夏の酷暑の季節であれば,クソ寒いところから来日して,試合でヘタれることになります。また逆に,真冬の日本での試合となれば,南半球の選手が懸命に楽屋で体を温めても,現場(リング)では寒さを感じることでしょう。
そんなことを,わりと多用するんですね。カネがありますから。まぁ,来ちゃう相手も相手なんですけど…。
例えば,ビートたけしさんが原付で事故った前日に,勇利アルバチャコフ選手がアルゼンチンのHugo Sotoを腹打ちで仕留めました。さて,あれは何月何日だったでしょうか?
正解は,1994年8月1日。そう,真夏のクソ暑い時期に,真冬の地から来たSotoを悶絶させたわけです。
また,「黒人」っていうと暑い地域に決まってると思いがちですけど,亀田和毅選手がWBO118王者となった試合の対戦相手であるPaulus Ambundaはナミビア出身の黒人選手ではあるものの,試合日は2013年8月1日でした。単純に「黒人選手を真夏に」っていうと有利とも思いがちですが,真夏に南半球であるアフリカの選手を来日させる,ってことをしてました。
で,初防衛戦がまたナミビアの黒人選手であるImmanuel Naidjalaとの対戦でしたが,これが2013年12月3日のこと。繰り返しますけど,それでも来日する相手が悪いんでしょう。けど,真冬に南半球の選手,です。
これは古典的に行われてて,例えば日本人初の160王者である竹原慎二選手の戴冠は,Jorge Castroを腹打ちでダウンさせての勝利でしたけど,アルゼンチンのCastroが破れたのは1995年12月19日の真冬の出来事でした。アルゼンチンの選手を,真冬に,ねぇ…。あ,勝利の勝ちを蔑める気はありませんけどね。
でも,この傾向は大昔からあったようです。
アルゼンチン人としての初の世界王者はPascual Pérezですが,このPérezの初来日は1954年11月26日の白井義男戦でした。日本の寒い時期に,猛暑のアルゼンチンからやって来ての判定勝ちでした。
白井氏との再戦にも勝ったPérezは,この後,何度も日本に招ばれます。その試合日を挙げていきましょう。
1959年1月16日,1959年2月18日,1959年8月10日,1959年11月5日…。怪しい見方をしちゃうでしょ。そういう見方をすると,どうも,わりと極端な気候の時期な感じがしませんか?
運がいいのか悪いのか,大晦日に日本で試合をする外国人選手は,この傾向には当てはまりません。
が,これからは,来日して試合をする外国人選手の出身地に御注目ください。
真冬や真夏に南半球の選手,っていうケースはもちろん,「真冬にタイ人」っていうのも,わりと簡単に目につきます。
今度の東京オリンピックのマラソンを危惧する声もありますけど,経済活動であるプロ・ボクシングにも,そんな戦略があったりします。
どの程度,狙いなんですかねぇ…? カネありますから,ねぇ…。