用語の間違い

ちょっと調べてないんですけど,複数階級制覇が増えた背景には,もちろん団体数,階級数の増加があるのは当然ですが,それ以外にも,初戴冠年齢が下がってることがあるんじゃないでしょうか? 調べてないんですけどね。あ,これ,課題になりそうですね。年内,あー,無理かなぁ,来年中くらいに調べましょう。断言しませんけどね。

あんまりいわれてませんけど,日本人って,あんまり減量に向いてなかったりします。実はね。

こんな例がありました。

ある日本人選手が,タイにタイ式をやりに行ったときのこと。もちろん体重制の競技ですから,減量はつきものなんですけど,寝て起きたときの体重の減りが,日本人よりもタイ人のほうが多かったんだそうです。ここに,その日本人は違和感を覚えました。

そして,何人かに訊いた結果,どうやら,国によって汗腺(汗の出る穴)の数が異なるんだそうです。

その日本人は,体調とか気温,体重にもよりましたが,概ね,寝て起きると500g程度が落ちたんだそうです。が,タイ人は同様に,700gくらい落ちたんだとか。

実はこれ,暑いところに生まれ育つと,汗腺が多くなって,つまりは,「寝汗」が増えるんだそうですね。ですんで,タイ人とか高温の地域に生まれ育った人たちは,日本人よりも体重が落ちやすいんだそうです。天然の「絞りやすさ」がある,っていうか。

そう考えると,日本人選手の体重超過の少なさ,って,感心すべきな気がします。ギャラは増えないのにね。あ,体重超過すると罰金,っていう契約もありますね。

そういえば,12月9日に行われるVasyl Lomachenko-Guillermo Rigondeaux戦は,LomachenkoのWBO130王座を争う試合として行われますが,WBO122王者であるRigondeauxを気遣って,試合当日にも計量が実施されるんだそうで。

この両者はともに,オリンピックに2大会連続して金メダルを獲得してプロ入りした選手。ともにサウスポーで,高度な技術戦が期待される一方で,両者の体格差がデカすぎるんじゃないか説も出てますね。ちなみに早くも「high-lebel chess match」なんて言葉も見られます。

あ,で,体重のことに話を戻すと,現在のボクシングは試合の前日に体重を計測するわけですが,このときは王座の懸かってる130lbs(58.97kg)に収める必要があるのはもちろん,それ以降にも試合当日の午前中にもう一度チェックして,そこで138lbs(62.60kg)以下である必要がある,とのこと。

あり得ないとは思いますけど,これでもし,Rigondeauxがアウトになったら笑いますよね。122の選手ですから,前日に130ってのもないかもしれませんが,もし当日に138超えをしちゃってたら,笑います。

報道を見ると,Rigondeauxはどうやら,127くらいが上限なんだそうですから,たぶん,ないと思われます。「たぶん」ですけどね。

話は変わって,哀しめのお知らせ。

ついに,ネタ切れです。いや,どっかの揚げ足をとればいいんでしょうけど,それも,何だか,って気がしてます。

ですんで今日はかなり毛色が違うことになりますが,蹴り用語の間違いについて。

さて「回し蹴り」って言葉から,どんな行為を思い浮かべますか?

これは,前を蹴る行為なんですね。もしかしたら,わりと多くの方が回転して後ろを蹴るのを思い浮かべちゃったんじゃないでしょうか?

それは「後ろ回し蹴り」ってヤツで,「回し蹴り」ではありません。

では,「回さない」ってのは何か? それは,タイ式でいう「前蹴り」みたいなヤツです。まぁ,タイ式では押さえるだけで,ダメージを与える気はゼロなんですけどね。

一方,普通に前に蹴るヤツを「回し蹴り」っていいます。軸足(左で蹴るなら右足)が回転するでしょ。ですんで,これが「回し蹴り」。

「後ろ回し蹴り」は,その名の通り,回転して後ろを蹴るヤツを指します。

実はこれも,トレーナーが誤解してることが少なくないんですね。

かつて大卒(たぶん抽選)の飯田覚士選手が「左回り」って言葉を間違ってる,って書きましたけど,この「回し蹴り」の誤りで,選手が混乱することがあるんですね。

セコンドとかが「回し蹴りだよ!」って指示して,選手が懸命に従ったとします。でも,ラウンドが終わってコーナーに変えると,セコンドが叱るんですね。「なんで回し蹴りやらねぇんだよ!」って。

どうやらセコンドは,「後ろ回し蹴り」を「回し蹴り」って思い込んでたようなんですけど,「回し蹴り」っていったら,前を蹴ることしか指しませんから,それはセコンドの勘違い

でも,日馬富士問題みたいに,この世界,上の人間のいうことは「絶対」ですんで,怒られます。場合によっては叩かれます。殴られます。もしかしたらビール瓶をもってるかもしれません(ケガする,って)

「お前が間違ってんだろ」って選手は思うはずですけど,セコンドに,そんなことはいえません。つまり,その結果,そのセコンドは間違ったまま。

飯田選手が,今後もおそらくずっと「左回り」を間違い続けるように,バカ継続。

セコンド,指導者は,間違ったまま,正す機会を失います。だから,指導者層はきちんとした誤解のない用語を遣うべきなんです。

だって,試合進行中の選手は,頭ぁ使わずに本能的に闘いたいんですからね。なのにセコンドが間違ってたら…。

困るんですよぉ。

あ,でも,全員が間違ってればいいのか