よろしくない情報が入ってきました。解散総選挙です。
どうやら,投開票は10月22日(日)になるそうで。そう,その日,村田諒太選手がフランス人と再戦する日ですよ。
ただでさえ,山中慎介選手の王座陥落の前後に,ボロ負け続きの帝拳にとって,なんて不運なんでしょうか。たぶん,試合の生中継の脇に票数が出るんでしょうけど,他局の報道のほうに注目が行っちゃうんじゃないでしょうか…。
総選挙が10月22日らしい,ってことを聞いて,そんなことを思いました。
世界的に注目されてた160戦が終わりましたね。ドローという結果で。
以前にも書いた気がしますが,あのメキシコ人は「Saúl Álvarez」なんで,カナで書くと「サウール・アルバレス」です。聞いた感じだと,Michael Buffer氏,「アルバレーズ」みたいに発語してましたから,もしかすると,単にスペイン語の「子音で終わる語はケツにアクセント」をやっちゃったのかもしれません。そのわりには「サウール」でしたけどね。
というように,確かにBuffer氏の英語はカッコいいのかもしれませんが,それにしては,間違いが多すぎます。カッコいいから,いいのかなぁ…。カッコいいことは,すべてを覆い尽くすんでしょうか。
そのBuffer氏はGolovkinのトレーナーである「Abel Sánchez」氏を英語読みしちゃって「エイベル」みたいに読んでました。ちょっとでもわかんない単語は,すべて英語読みで済ませちゃう傾向があります。でも,カッコいいから,いいんでしょうね。無知というのは,最強です。
スペイン語で思い出しましたけど,かつてRicardo Lópezが王者だった頃,『WOWOWエキサイトマッチ』で長めのインタビュー映像が流れてましたね。
その中で,Lópezが異常なくらいに口を動かして喋ってたことを憶えてる方がいるかもしれませんが,あれがスペイン語なんですね。日本語は,特に筆者はボソボソッと口をあまり開けずに喋りがちなんですけど,スペイン語はわりときっちりと口を動かします。特に「a」や「e」,「o」は口を大きめに開けますし,「u」は大ゲサなほどに口を尖らせます。かくいう筆者も,スペイン語を喋るとき「のみ」口を大きめに動かします。たぶん,まったくの別人格です。
そんな,口をはっきりと動かすLópezを見ながら,「この人物は,聡明なんだろうなぁ…」と思ったもんです。いや,喋り方だけの印象ですが,口の動きだけでも,実に丁寧な印象を受けました。ボクシング・スタイルもマジメな性格が滲み出てましたんで,きっと,人格的にもマジメな人なんでしょう。悪くいうと「神経質」ってことになりそうですけどね。そりゃハゲます,って。遺伝的要素もデカそうですが…。
話を160戦に戻しましょう。
Álvarezのアダ名は「Canelo」で真ん中アクセントですから,「カネーロ」的になります。つまり,放送で多用してた頭アクセントの「カネロ」は誤り。多くのボクシング・ファンに影響力の強い番組で,あんな致命的な間違いを繰り返してていいのか,甚だ疑問です。
試合内容については,ちょっと見たところ,Álvarezの118-110勝ちとしたジャッジに批判が集まってるようです。「何を見てたんだよ?」と。
ちなみに,筆者自身は,ちゃんと採点してはいませんでしたけど,「7-5でÁlvarezかな」って見ましたから,「115-113」ですか。筆者はÁlvarezが有利なように見たんですが,そのÁlvarezの一番の特長は左の腹打ちだと思ってますんで,その左の腹打ちがほとんどなかった時点で,「圧勝はない」って思いました。
ちなみに解説してた浜田剛史氏はGolovkinの圧倒的有利としたようですけど,あの人,そもそも中立的な見方が「まったく」できない人物ですもんね。最も解説に不向きでしょう。単純に,自身の好きな選手を支持する「だけ」の人です。かつてのMike Tysonとか,先日のGolovkinとか,あ,これまた昔のJulio César Chávezとか,要するに,強打者を非常に好んで,「ちょっと不利だったかな」くらいのラウンドでも,「好きな選手」側にポイントを与えちゃう,「少しも」中立的立場のない人です。たぶん解説者には不向きですし,知識も皆無ですから,指導者にも向いてるとは思いません。「もみ上げ担当」くらいしか,できないように思ってます。解説のレベルは,ガッツさんレベルでしょう。代表して応援してるだけに過ぎません。
そんなことを考えて見てました。
あ,そういえば日曜日の放送には元IBF118王者のRandy Caballeroが出てて,解説したジョー小泉氏がCaballeroの「El Matador」っていうアダ名を使って「これはまるでマタドールじゃありませんねぇ」みたいなことをいってましたが,これ,大間違いですからね。
闘牛ってのは完全なる役割性で,「マタドール」ってのが有名なものの,この「マタドール」ってのは最後に牛にトドメを刺す係の人。つまり,この人物は赤い布をヒラリヒラリとやる人間とは「まったくの」別人ですから,少しも華麗さはなく,もし訳すんであれば「殺し屋」みたいなことになります。
Caballeroが出場することが決まったのが前日とか,そういうことでもなく,十分に予習する期間があったにも関わらず,このザマは何でしょうか? 明らかな間違い解説ですよ。バカすぎます。インチキですから。ウソですから。
タチが悪いのは,これが間違ってると本人が思ってないこと。つまり「ホンモノ」です。「ホンモノ」のバカなんですね。試合についてのルールも間違ってますし,知識もこんなに間違いだらけ。信じられることって,2割程度なんじゃないでしょうか。ちょっとは調べて来いよ,って感じです。大学院出てても博士号をもってても,ダメなもんはダメなんですね。
『東大王』は出場者よりも司会者のほうが確実にできませんけど,これは司会者が視聴者目線になる,っていうことに,ある程度の意味を感じることができます。が,「解説」って立場でバカ連発,ウソ連発,ってのは,タチが悪すぎますよねぇ…。本人が気づかないまでも,周囲の誰かが気づかないものなんでしょうか…。ってことは,周囲の全員がバカ,ってことなんでしょうか。まぁ,ボクシングですからねぇ…。
で,前週の話なんですけど,『東北魂』っていう番組で,アダ名が,仙女の「難攻不落のスピードスター」っていう女子プロレスラーがいました。呆れましたねぇ…。
ここでは何度も書いてますけど,「speedster」ってのは,「まったくもって」誉め言葉じゃありませんからね。「スピードはあるけど,他の要素はまったくダメ」って意味ですから,「仙女のスピードスター」ってのは,「仙女のスピードだけのバカ野郎」ってことになります。ほら,誉めてないでしょうに。漢字の意味だけから「貴様」を誉め言葉だと解釈しちゃうようなもんです。「貴様はどぉだ?」って訊かれて,いい気分の人なんていないでしょうに。「speedster」はそういう語なのに,ここまで誤用が広まっちゃってると,誉め言葉として遣われるのを普通と思わなきゃいけなさそうですね。明らかにバカにした言葉なのに…。
またまた話を160戦に戻すと,Álvarezは日本製のグローブを着用していました。これが,ちょっと気になったんですね。
実は,練習用具ではかなりのトップ選手たちが,日本のWinning社の製品を使用してます。
これには秘密があって,日本製品は,革の質がよくて縫製も丁寧なんです。つまり,非常に丈夫なんですね。ってことで,繰り返し繰り返し使用される練習用部に,非常に重宝されちゃったりします。
不可能なことですけど,世界戦に出場してる選手たちのトランクスを下げると,かなりの選手が,もしかすると9割以上が,Winning社のノー・ファウル・カップを着用してるかもしれません。見えないところですが,非常に丈夫にできてますんで,普段から馴れ親しんでたりするのがWinning社の製品なんです。
ちなみに,その分だけ,わりと「いい値段」だったりもするんですけどね。かなり大雑把な比率でいうと,日本製の半額がタイ製。で,日本製の1.2倍がメキシコ製。日本製の1.8倍がアメリカ,イギリス製,ってことになりますかね。大雑把ですよ。モノによっても違いますけど,タイの製品は笑うくらい安価です。
しかも,タイ製品をタイで買うと非常に安価ですんで,タイに行くとなると,選手仲間,練習生から,「あれ買ってきて」っていわれます。バイト価格で買えちゃいますんでね。
でも,その分,「かぶり度」が高くなる傾向があったりします。特に,日本のキックのジムでタイ製の道具を使ってると,ほぼ確実に誰かとかぶるんですね。ですんで,油性のペンでわりとデカデカと名前を書かないといけなかったりします。それがイヤな方は,ちょっと奇抜なブランドの製品を使用しましょう。